日本大学医学部案内
42/60

42Nihon University School of Medicine 呼吸困難で動脈血酸素飽和度がどんどん下がり続ける患者,心室細動で血圧測定不能・意識が全くない患者,アナフィラキシーショックで全身発赤があり血圧測定不能の患者。病院で勤務していれば,病棟からのコールでしばしば遭遇する光景です。こんな時に必要なのは教科書の知識ではありません。医師に求められるのは,とっさに明確な指示を出し,自らが率先して気管挿管や電気ショックなどの処置を正確に行える,逃げない対応能力です。どうしたらこのような能力を身につけられるのか。我々は知識だけではなく,トレーニングが必要だと考えています。 当救命救急センターでは,研修医に対して,初期診療の考え方を座学で勉強した後に,徹底的なシミュレーショントレーニングを行います。それはadvanced cardiovascular life support (ACLS)に止まらず,bag valve maskによる人工呼吸器や気管挿管の仕方にまで及びます。トレーニングを受けた研修医は,指導医の厳重な指導の下,実際の患者さんで本当の緊急対応を身につけていくのです。 スタッフドクターは心肺蘇生,外傷初期診療,ショック患者の初期蘇生,大動脈疾患を含む心臓疾患など,あらゆる緊急疾患に対応できるスキルを有しています。そして非常に大切なのは,患者さんの命を助けるために望ましいことならば何でもする覚悟を持っていることです。必要であれば,専門領域の医師の力は借りることはもちろんです。そこには見栄やくだらないプライドは関係ありません。そして,救急医は昨日よりは今日,今日より明日,と自分の医師として成長することを追求し続けています。 救急医療ほど,医療の原点に忠実な領域はないのではないでしょうか。そこで医師としての自分を鍛え上げること,それが我々の誇りです。医師としての自分を鍛え上げる板橋病院Nihon University Itabashi Hospital救命救急センター救命救急センター板橋病院の役割

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です