日本大学医学部案内
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 近年の医学の著しい進歩によって医学の知識の量は膨大となり,従来の講義中心の受身型教育では対応が困難になってきています。加えて卒業後も学び続けなければならない医師にとって,つめこみによる知識の記憶には限界があるので,自分で考え,自分で問題点を抽出し,解決に向けて努力するという学習習慣を定着させることが重要視されるようになってきました。そこで学習プロセスの新たな形態として導入されたのがPBL(Problem Based Learning)テュートリアルです。PBLテュートリアルとは提示された症例に関して6~8名程度のグループディカッションを行い,学生自ら問題点・解決法を抽出していく授業です。 各グループに1名のテューターと呼ばれる教員が配置されていますが,学生に対して講義・指導は行わず,グループ討議の調整役に徹します。従来の講義形式の知識伝達型教育とは異なった学生主体の新しい医学教育法であり,問題発見能力・問題解決能力,自学自習の態度・習慣や人とのコミュニケーション能力など,知識の獲得だけではなく,医師として生涯にわたり学習を続けていくことのできる生涯学習者の姿勢を身につけることを目的としています。 4年次後半の臨床実習は,医療チームの一員として一定範囲の医療行為を行う診療参加型実習(クリニカル・クラークシップ)のスタイルで進められるので,それまでに最低限の基本知識と診療技術を習得しておく必要があります。clinical skills trainingでは臨床医にとって基本となる問診や診療技術を十分に身につけ,患者さんの全身をひとりで診察できるレベルまで到達することを目標とし,OSCEでその到達度を確認します。共用試験 臨床実習前の全国共通試験 臨床実習前の学生を対象に知識・技能・態度を評価する試験で,全国の医科大学・医学部が協力して実施しています。この試験に合格しなければ4年次後半から始まる臨床実習に進むことはできません。● OSCE(客観的臨床能力試験) OSCE(Objective Structured Clinical Examination)は,臨床能力を客観的に評価する手法として考えられたもので,その評価方法の有用性から将来的に医師国家試験への導入も検討されています。本学では,この試験を日本で最も早く,平成7年から導入しています。また,総合大学ならではのスケールメリットを生かし,課題の一つである「医療面接」に芸術学部の学生が模擬患者として参加しています。● CBT(Computer Based Testing) 診察技能・態度を評価するOSCEに対し,CBTは知識・問題解決能力を評価するコンピュータを用いた客観試験です。あらかじめ集積された問題の中から無作法に抽出し出題されるので,受験生はそれぞれ異なった問題を解くことになります。4clinical skills training/共用試験臨床実習を見据え,基本的な診療技能を身につける年次34臨床医学・社会医学生涯にわたり自分で考え自分で解決する学習習慣を身につける年次日本大学医学部 カリキュラム10Nihon University School of Medicine

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